所得に応じた負担増は正しいのか

日本の医療制度は、所得が増えるほど負担増となる仕組みになっています。 つまり、お金持ちほど多く保険料を払うということです。 これは、一見理に適っているように思えますが、この仕組みは医療保険とは相性があまりよくないのです。 そもそも保険とは、加入者がお金を出し合ってプールしておき、誰かが病気や事故などに遭った場合に補償が受けられるという仕組みです。 そして、「病気になりやすそうな人や、事故に遭いやすそうな人は保険料が高くなる」というのが保険の原則なのですが、社会保険においては、この原則は当てはまりません。 あくまで、所得に応じて保険料が決定されます。 つまり、健康に気を遣っている人でも、大酒飲みの人でも、所得が同じであれば同額の保険料を支払わなければならないので、不公平にも思えます。 とはいえ、「能力に応じて負担する」という考え方自体は社会保険の目的に沿っているので、安易に給付を削減するよりは保険料を上げるほうが方向性としては正しいといえます。